インドでアーユルヴェーダ

インドで体験した本場のアーユルヴェーダ。

宿泊したのはパンチャカルマ(アーユルヴェーダの治療の施術)を行っているクリニック。

食事は肉魚なしの野菜と豆中心の食事でした。


まずはドクターの診察からスタート。

問診、脈診、舌チェック。

血圧が時々低くなる事と、たまに出る頭痛について相談した私のヴィクリティーはピッタヴァータ。

処方された施術は、


1日目ピッツィチリ(全身オイルバス)+ナスヤ

2日目シロダーラ+ナスヤ

3日目アビヤンガ+ネトラバスティ

4日目ピッツィチリ+ナスヤ

5日目Shashi Shali Pinda(読めない…ハーブボールを使った施術)+シロダーラ


○ピッツィチリ(オイルバス)

全身に体温より少し高い温度のオイルをたっぷりかけながら行う施術でした。

うつ伏せで全体にオイルかける→トリートメント→オイル回収→それを繰り返す→仰向けでオイルかける→トリートメント→オイル回収→それを繰り返す→座って手をオイル鍋に入れる→背中にオイルをかけられる


こんな感じの流れです。気持ちが良いし使用するオイル量がかなり多く贅沢でした。

ドクター曰く、血圧系の症状に良いらしい。


ちなみにベッドはしっかりした木製で、造りは土台に乗せてるだけ。その土台とベッドの間に木を挟んでベッドに傾斜をつけて、足元にオイルが流れていく仕組み。



○ナスヤ

ヘッドマッサージ→かなりガシガシ首~顔のマッサージ→鼻にオイルを流し喉に通す→鼻と喉を軽くマッサージ→塩水でうがいしながらオイルを口から吐く→煙を鼻から吸って口から出す→煙を口から吸って口から出す


これは涙のちょちょぎれる施術でした・・・!

首から上のカファ(鼻水などの症状のもと)の鎮静、ヴァータ(そわそわ感のもと)の不眠にも効くとされるナスヤ。


頭と顔に使うのはクシバラオイル(クシラバーラ?)、鼻に入れるのはアヌオイル。


頭や顔をマッサージしてから行う理由は過剰なドーシャを鼻に集めるためだそう。


煙はターメリックとギーを混ぜたものを葉巻のようにしたもの。

これが強烈!!鼻の奥から喉にきます。


ちなみにオイルではなくて粉で行うナスヤもあるそう。精神的に効かせるために使う強力な施術らしいけど、絶対泣いちゃう。



○シロダーラ

ヘッドマッサージ→シロダーラ

またはシロダーラ→ヘッドマッサージの順で行われます。


使うオイルはクシバラオイルというブレンドオイルだそう。

何か入っているかは分からず・・・。


その他にもセサミオイル、マスタードオイル、ココナッツオイル、ハーブの煎じ液、ミルク、ローズペタル(バラの花びら)、サンダルウッドなどが使われることもあるようです。

バターミルク+アムラパウダーを一晩置いたものは冷性で、それでシロダーラをするとピッタ(火の質)の鎮静に強力に働くとも習いました。


時間は40分位。人によるみたい。


うつ、不安、不眠、ストレス、抜け毛、耳鳴、アルツハイマー、記憶力、などに効果があるとされています。

高血圧の場合は低い温度のバターミルクが処方されるそうです。


シロダーラ中はオイルを垂らす位置を左右に揺らし続けます。

揺らすテンポは意外と早め。

ドーシャによって揺らしかたを変えるのか聞いたら、特に変えていないとの事。

でもクリニックによって違いがあるみたいです。

揺らす理由は、おでこの真ん中に当て続けると、マルマがあるから刺激が強すぎて頭痛になる事もあるそう。

また一点に当て続けて深くリラックスし過ぎると効果が薄れるから揺らすとも言っていたような・・・。

といっても、ついつい、うとうとしちゃうメニューです。


施術後はテレビなどの刺激を避けて、静かに過ごすようにいわれます。

○アビヤンガ
仰向けでオイルマッサージ→うつ伏せでオイルマッサージ

セラピスト2人によるツイン施術で行われます。
圧強めで手のひらを使ってスピーディーにオイルをすり込んでいく感じてす。

オイルは鍋で温めたマハーナラヤナオイル。
10種類の毒だしハーブブレンド、ダッシュムールオイル、セサミオイル、プラス何十種類もの薬草が入っているそう。そう聞くだけてパワフルそう。

日本では入手しにくい薬草のオイル。
インド現地だとかなり安いそうですが、それでも価格高騰中との事。

ちなみにセサミオイルは健康な場合は全ドーシャタイプに使用するそうですが、ピッタ過剰の時にはココナッツオイル、カファにはマスタードが使われたりします。
施術時間は40~60分。

施術後は最低1時間はオイルを肌に留めます。

ハーブスチームの発汗はありませんでした。
発汗させるかはドクターの指示による様子です。


○ネトラバスティ
目の周りに土手を作ってギーを目に流すもの。
日本でよく見るのは両目いっぺんに行っていますが、今回のは片目ずつでした。
土手の素材はこのあと紹介するカティバスティと同じもの。
ネトラは目の疲れ、充血に効果的ということで、終わったあとは白目すっきり。
しかし私は少し目にしみました。


○ピンダ(正式名分からず)
こちらは粉末状のハーブ?を包んだハーブボールを結構熱いオイル(もしくはミルク?)に浸して、全身を擦っていく施術。

施術後は全身、赤茶色の粉まみれ。笑
熱いような寒いような垢擦りのような、不思議な感覚のメニューでした。
これは終わったらすぐにシャワーを浴びるように言われます。
こちらは処方されませんでしたが、授業で出てきたカティバスティ。

○カティバスティ
土手は「うだる豆の粉」と私のメモには書いてありますが、あとから検索してもその豆見つからず...。聞き間違いかなぁ?
黒緑っぽい豆粉を使っていました。

カティは腰でヴァータの場所。
椎間板のトラブル、筋肉のこわばりやハリ、疲れ、坐骨神経痛、に良いとされます。
脊柱上に置くことで、神経に沿って出る症状に効果が期待できるそうです。

バスティは溜めておくの意味とのこと。

オイルの温度は「気持ち良いくらい」らしく、セラピストの肌感覚で決めているそう。
30分くらいオイルを入れたり出したりするのを繰り返します。
厚めのペーパータオルにオイルを染み込ませて使っていました。
親指を伝わらせる理由は「やりやすいから」笑。
終わったらカティバスティをした所をマッサージします。

オイルは「コッテンシュッカディ」(と言ってたと思う)という呪文のような名前。

セサミやオリーブオイルでも可だそうです。ペインカームも使えると言っていました。

土手こねこね。

↑まるでドーナッツ。

ちなみに、施術部屋では最強のマントラという、ガヤトリーマントラが常に流されていました。
え?このリズム?と思ってしまう陽気な音楽でしたが、帰る頃にはくせになっていました。
また、施術前には必ずダンヴァンダリ神に向かってお祈りをします。

ガヤトリーマントラ
https://youtu.be/nDnamSM3Z3s

オーム
ブール ブワッ スワハ
タット サヴィトゥール ワレーニャム
バルゴー デーヴァッシャ ディーマヒ
ディヨー ヨーナ プラチョーダヤート


インドで見たアーユルヴェーダは、日本のリラクゼーションとは感覚の違う、ドクターの診察必須の医療でした。

また、インドでは神様の存在を身近に感じて重んじる事が当たり前で、マントラを唱える事が日常になっている文化はとても新鮮でした。

覚書でした。

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アーユルヴェーダと植物セラピーにわくわくの日々

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